ChatGPTで自社・自店舗が紹介されるには?【アルゴリズム調査・分析】
昨今では、おすすめのお店、企業、場所などをChatGPTで検索する人も増えているようです。
たとえば「渋谷でリーズナブルで静かな居酒屋を教えてください」というような指示をすると、下記のように回答してくれます。(下記画像は無料版)
オーナーや経営者としては、上記のような場合に、自分の店舗が紹介されるようにしたいですよね。
そこで、ChatGPTにこのように取り上げられるにはどのようにしたら良いのかを調べてみました。
ChatGPTではお店だけではなく企業も検索できる
ChatGPTで店舗以外の内容も質問してみました。
まずは、弊社と同じような記事作成の会社の例です。
残念ながら弊社は出てきませんでしたが、ここで表示されるようになると企業としては嬉しいかぎりです。
次に、不動産会社で検索してみます。
大手の不動産屋も出てきますが、初めて聞く名前の不動産屋も出てきます。
さらに質問を繰り返せば、他の候補も出してくれますが、できればこのあたりも「二子玉川 不動産」あたりでChatGPTに取り上げられたいところです。
ChatGPTに紹介してもらうにはどうすれば良いのか?ChatGPTに聞いてみた
では、ChatGPTにおすすめとして取り上げてもらうにはどうすれば良いのか?
こればかりは検索しても答えが見つからなそうだったので、ストレートにChatGPTに聞いてみました。
以下にChatGPTの回答をまとめました。
質問①これらの紹介するお店や企業は、どのような仕組みやアルゴリズムで選定しているのでしょうか?
ChatGPTの回答:紹介するお店や企業は、以下のような仕組みや基準で選定しています。それぞれの目的に応じて、複数の要素を組み合わせて選んでいます。
1.ユーザーの質問内容や目的に基づく選定
ユーザーが具体的に求めている条件(例:価格、エリア、サービス内容など)をもとに、要望に最も合致する情報を優先的にピックアップします。
2.信頼性と実績を重視
特定の分野で信頼性が高い、または実績が豊富な会社を優先します。これには以下の情報を参考にします。
- 公式ウェブサイトや店舗情報
- 利用者の口コミや評判
- 業界での知名度
3.最新情報や地域密着型の選定
最新のデータや検索結果をもとに、地域に根差したサービスを提供している会社も積極的に選びます。地域密着型の企業は、そのエリア特有のニーズに対応できるケースが多いためです。
4.価格やサービスの独自性
リーズナブルな価格や、特徴的なサービスを提供している会社も選定基準に入れます。特に「コストパフォーマンスを重視しているか」が重要視される場合には、料金体系が透明である会社を選びます。
5.インターネット検索結果の関連性
検索ツールを活用し、キーワードやユーザーの意図に一致する結果を探します。この際、以下の要素を考慮します。
- 企業の提供する具体的なサービスの内容
- ユーザーの要望に対する関連性
- 検索結果に表示される公式ページやレビューサイト
6.ユーザー体験の最大化を意識
紹介するお店や企業が、ユーザーにとって便利で満足できるかどうかも重要です。例えば、アクセスが良い店舗、対応が迅速な会社、オンラインでの手続きが可能なサービスなどが高評価されます。
質問②第三者からのレビューは、比較的大きい要素になっていますか?
ChatGPTの回答:はい、第三者からのレビューは非常に重要な要素の一つとなっています。以下の理由から、選定プロセスにおいてレビューは大きなウェイトを占めます。
1.信頼性の担保
第三者レビューは、実際の利用者や顧客の体験に基づいているため、サービスの質や信頼性を判断するための貴重な情報源です。特に以下のような情報は参考になります。
- 実際の物件や価格が広告と一致しているか
- サービスの迅速性
- スタッフの対応
2.利用者目線の情報提供
公式サイトや広告では伝わりにくい実情を知ることができます
3.多様な視点をカバー
一人の視点だけでは偏りが出る可能性がありますが、多数のレビューを確認することで、サービスの良し悪しを多角的に評価できます。
4.信頼度を補強
大手のプラットフォーム(例:Googleレビュー、食べログ、SUUMOのレビューなど)に掲載されているレビューは、多くの人が利用しているため、信頼度が高いとされています。評価が高く、レビュー数が多い会社ほど、実際に満足度が高い可能性が高いと考えられます。
5.長期的な評判のトラッキング
一時的な高評価だけでなく、一定期間にわたって安定したレビューが見られるかどうかも重要です。レビューの傾向を見れば、サービスが継続的に改善されているかどうかが分かります。
質問③店舗や企業サイトの発信内容、たとえばWebサイトやSNSの情報もくみ取っていますか?
ChatGPTの回答:はい、店舗や企業のWebサイトやSNSでの発信内容も重要な情報源として活用しています。これらは第三者レビューとは異なる視点から企業の特徴やサービス内容を把握できるため、選定プロセスで欠かせない要素です。
1.サービスの詳細や独自性の把握
公式WebサイトやSNSは、その企業が発信する「公式の情報」を直接確認できる場所です。特に以下の点を重視します。
- 提供サービスの具体的な内容
- 料金プランやキャンペーン
- 情報独自の強み(例:地域密着型、特化したサービス)
2.最新情報や更新頻度
企業や店舗のWebサイトやSNSの更新頻度は、顧客への対応姿勢を反映していることが多いです。
3.顧客との接点(エンゲージメント)
SNSの「コメント」や「いいね」、「リツイート」などを見ると、顧客との関係性を測ることができます。以下の点をチェックしています。
- 投稿へのユーザー反応が多いか
- 顧客対応が迅速で丁寧か(コメントへの返信の有無)
- 質問やクレームへの対応が見られるか
4.写真やビジュアル情報
WebサイトやSNSの写真や動画は、サービス内容や雰囲気を直感的に把握するのに役立ちます。
5.ブランドの価値観や方向性の理解
WebサイトやSNSの発信内容から、その企業がどのような価値観や方向性を持っているのかを読み取れます。特に以下を確認します。
- サービスの品質や顧客満足度へのこだわり
- 持続可能性(サステナビリティ)への取り組み
- 地域社会への貢献意識
6.他の情報源との相互補完
WebサイトやSNSは公式情報ですが、第三者レビューや口コミと組み合わせることで、よりバランスの取れた判断が可能になります。
質問④Web上のすべてにおいて、細かな点の記載や発信の多さが重要になってきますか?
ChatGPTの回答:はい、その通りです。Web上の細かな情報の記載や発信頻度の多さは、企業や店舗を選定するうえで非常に重要な要素です。
1.信頼性の向上
詳細な情報が記載されていると、利用者は安心感を得られます。具体的な記載があればあるほど、サービスや商品の透明性が高まり、信頼性が向上します。
2.検索エンジンでの評価向上
Web上での発信が多い企業は、検索エンジンからも評価されやすくなります(SEO効果)。
3.顧客ニーズへの対応
情報が細かく記載されていると、顧客は自分のニーズに合うかどうかを判断しやすくなります。細部へのこだわりは、「この企業なら自分に合うサービスを提供してくれる」と感じさせます。
4.発信の多さ=顧客対応意識の高さ
頻繁に情報を発信している企業は、顧客との接点を大切にしていると感じられます。たとえば
- 新サービスやキャンペーンの発信
- SNSでのイベント情報や地域活動の共有
- 顧客からの質問やコメントへの迅速な返信
これらは、「顧客を大切にしている企業」という印象を強めます。
5.競合との差別化
同業他社が多い場合、発信内容の充実度や情報量が差別化のポイントになります。
6.顧客の行動をサポート
細かな情報提供は、顧客が実際に行動を起こすきっかけになります。以下のような行動をサポートできます。
- SNSのフォローや口コミ投稿
- 問い合わせや予約
- 店舗やサービスの利用
7.情報の一貫性と信頼
Webサイト、SNS、口コミなど、複数の情報源で一貫したメッセージが発信されている場合、信頼度がさらに高まります。一方で、一貫性がない場合は不信感を与えることもあります。
例:Webサイトで「24時間対応」と記載されていても、SNSで「営業時間内のみ対応」と異なる情報が発信されていると、不信感を抱かれます。
ChatGPTへの質問でわかったAIで取り上げられるためのポイント
ここまでで、ChatGPTが店舗や企業を紹介する際に、何を重視しているのかがわかりました。
以下では、ChatGPTの回答から予想される、AIに企業や店舗が取り上げられるためのポイントを考察します。
口コミは大きな要素を占める可能性大
ChatGPTの回答を見る限り、第三者からのレビューが大きな要素になっていると予想されます。
とくに店舗については、googleレビューなどの情報が、ChatGPTで取り上げるか否かの大きな要素となっていそうです。
そのため、今後はGoogleビジネスプロフィールへの登録が重要になるのではないかと思います。
もしGoogleビジネスプロフィールを利用できない場合は、大手プラットフォームに登録したうえで口コミなどを集めてみるのも効果があるかもしれません。
業種的にプラットフォームが利用できない場合は、ホームページ上に「口コミ」や「お客様の声」など、わかりやすい構造で入れておく方法も、可能性としては良さそうです。
Web上の情報量の多さ・細かさでAIにアピール
ChatGPTは、Web上にあるあらゆる情報を加味した上で取り上げる企業やお店を選定しているようです。
そのため、情報量の多さは一つのポイントとなるかと思います。
Web上に情報があればあるほど、ChatGPTもユーザーに具体的かつ信頼性のある情報を提供できるわけですから、この点はとても納得です。
つまり、企業や店舗は、ホームぺージだけではなく、各種SNSでの発信が必要になると考えられます。
また、情報の細やかさも大切です。
各質問に対してのChatGPTの回答で「情報の透明度・一貫性・信頼性」などがキーワードになっているように思います。
たとえば
「質問③店舗や企業サイトの発信内容、たとえばWebサイトやSNSの情報もくみ取っていますか?」
では、下記のような回答がありました。
1.サービスの詳細や独自性の把握 公式WebサイトやSNSは、その企業が発信する「公式の情報」を直接確認できる場所です。特に以下の点を重視します。 ・提供サービスの具体的な内容 ・料金プランやキャンペーン ・情報独自の強み(例:地域密着型、特化したサービス) |
つまり、最低限でもこれらの情報はホームページ上に明確に記載してなければならないということです。
同時に、情報の最新性や更新頻度も重要です。
「質問③店舗や企業サイトの発信内容、たとえばWebサイトやSNSの情報もくみ取っていますか?」
では、下記のような回答がありました。
2.最新情報や更新頻度 企業や店舗のWebサイトやSNSの更新頻度は、顧客への対応姿勢を反映していることが多いです。 |
つまり、ホームページだけ作成していて放置されているような場合は、まず取り上げられないということです。
SEOはやはり重要
ChatGPTの回答から予想するには、やはりSEO対策も重要となりそうです。
回答を見る限りは「検索エンジンに評価されている=取り上げるにふさわしいお店・企業」と考えられます。
そのため、AIに取り上げられるためにもSEO対策は引き続きおこなっていくべきでしょう。
AIに取り上げられるためには、基本をしっかり
今回、AIに取り上げられるために何かしらのアルゴリズムがあるのではないか?と思い調査してみましたが、基本は変わらないように思いました。
ここでいう「基本」というのは、下記を指します。
- 定期的な更新
- 情報の丁寧さ
- 情報の多さ
- 情報のわかりやすさ
これらは、これまでのSEOでも重視されていた基本的な考え方です。
とはいえ、実際にこれらの基本を徹底してできている企業や店舗は少ない傾向にあります。
- ホームページはあるけれど、必要な情報が網羅されていない
- ホームページはあるけれど、更新していない
- SNSなどをやっていない
- SNSはあるけれど投稿頻度は少ない
上記のような場合は、SEO上でも成果は出にくいですし、今回の調査を基にするとAIにも取り上げられないでしょう。
今後はAIでお店や企業を検索する人も増えてくると予想されるので、AIで紹介されるためにも、基本を徹底的にやっていくべきではないでしょう。
しかし、必ずしも検索エンジンとAIはイコールではありませんし、今後はAI独自のアルゴリズムも生まれてくると予想されるので、引き続き調査してみます。
名城 政也/Masaya Nashiro
琴線に触れる株式会社 代表取締役